アダム ー最初の人類ー【聖書の登場人物】

目次

どんな人?

人類の祖先。神様によって作られました。

聖書箇所:創世記1ー3章

ストーリー

1. 神によってつくられる

・神のかたちに

天地創造の完成を迎えようした時、最後に人間がつくられました。土のちりから「神にかたどって」(創世記1:27)、アダムはつくられます。鼻に命の息が吹き込まれ、アダムは「生きる者」となりました。

アダムとエバは、全人類の祖先です。人類の単一性を証明するために、さまざまな種類の証拠が豊富にあります。科学の研究は、歴史的証拠とは全く無関係に、神が「ひとりの人から、あらゆる民族を造り出して、地の全面に住まわせ」た(使徒17:26、ローマ5:12-21、1コリント15:22-49)という結論に導くのです。

Easton, M. G. (1893). In Illustrated Bible Dictionary and Treasury of Biblical History, Biography, Geography, Doctrine, and Literature (p. 18). New York: Harper & Brothers.

・エデンの園

アダムにはエデンの園を耕し、守る仕事が与えられます。その中で神は、アダムに一つのルールを与えます。園のすべての木から取って食べても良かったのですが、一つだけ食べるのを禁じられているものがあったのです。それが、善悪の知識の木でした。

・妻が与えられる

神はアダムにふさわしい助け手として、女(エバ)を創造します。アダムは彼女のことを、「わたしの骨の骨 わたしの肉の肉」(創世記2:23)と告白し、二人は結ばれます。

2. エデンの園からの追放

蛇の誘惑

女のもとに蛇(サタン)がやって来て、食べてはならないと言われていた善悪の知識の木の果実を食べるようにと唆します。こうしてまず、女がそれを食べてしまい、アダムも食べてしまいます。

アダムの創造から堕落までは、おそらくそこまで長い時間はありませんでした。

アダムがエデンでどのくらい生きたかはわからないが、比較的短い期間であった。

Horn, S. H. (1979). In The Seventh-day Adventist Bible Dictionary (pp. 17). Review and Herald Publishing Association.

神から隠れる

ルールを破ってしまった二人は、神様から隠れようとしました。そのとき、神はアダムに言われます。「どこにいるのか」(創世記3:9)。

それは、アダムの罪の意識を引き出し、悔い改めに導くための呼びかけでした。不幸なことに、アダムは自分の罪を、妻である女や女を造られた神のせいにしてしまいます。

罪の結果と福音

罪を犯した結果、アダムを含む人類には苦しみと死がもたらされ、それに対し、神は救いの約束を与えられました。やがて「彼」(創世記3:15)と呼ばれる救い主によって、サタンは敗北することが約束されます。

・追放後の生活

アダムと女は、エデンの園から追放されました。この後、彼らには二人の息子が生まれますが、兄が弟を殺すという悲劇が起きてしまいます(創世記4章)。ほかにも息子や娘をもうけた後、アダムは930歳で亡くなります(創世記5:3-5)。

もっと知りたい

新約聖書では、罪と死を世にもたらした「一人の人」としてアダムが登場します(ローマ5:12ー21)。しかし、別の「一人の人」であるキリストによって、救いの道が開かれました。イエス・キリストは、「最後のアダム」とも呼ばれています(1コリント15:45)。

参考文献

新聖書大辞典(いのちのことば社)

新共同訳聖書辞典(キリスト新聞社)

安息日学校聖書研究ガイド『創世記』(2022年2期)

Horn, S. H. (1979). In The Seventh-day Adventist Bible Dictionary (pp. 16–17). Review and Herald Publishing Association.

聖書の引用は、特記がない限り日本聖書協会口語訳を使用しています。
そのほかの訳の場合はカッコがきで記載しており、以下からの引用となります。
『新共同訳』 ©︎共同訳聖書実行委員会 ©︎日本聖書協会
『口語訳』 ©︎日本聖書協会 
『新改訳2017』 ©2017 新日本聖書刊行会

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