どんな人?
アブラハムの妻。高齢になって息子イサクを産みました。
聖書箇所:創世記12〜23章
ストーリー
アブラハムの妻として
・アブラハムと結婚
サラは、当初の名前は「サライ」でした。サラはアブラハムにとって異母妹でしたが、カルデアのウルでアブラハムと結婚し、妻となります。それから、夫に従って各地を転々とする生活が始まるのでした。このとき、サラは65歳ほどであったと考えられます(創世記17:17,12:4)。
・エジプトでの事件
サラはとても美しい女性でした。エジプト滞在時、アブラハムはサラのことを妻ではなく、「わたしの妹」(創世記12:19)と偽ります。サラはファラオの宮廷に召し入れられますが、後にアブラハムの妻であることが発覚し、二人はエジプトを出ていきます。まったく同じことが、ゲラルにおいても起こります(創世記20章)。
・子どもができない
サラには長い間、子どもができませんでした。当時の女性にとって、子どもができないことは大きな恥でした。サラは、エジプト人の女奴隷ハガルをアブラハムの側女として与え、生まれた息子を自分の子とすることにします。しかし、ハガルに子どもができると、サラとハガルの仲が悪くなってしまいます。
息子イサクを産む
・男の子が生まれる約束
アブラハムが99歳、サラが89歳の時、アブラハムに神が現れて、アブラハムとサラを祝福します。神はアブラハムに、妻の名前を「サライ」から「サラ(王女という意味)」に改名するように命じます。そしてサラに男の子が生まれることが約束されます。
・誕生の予告
アブラハムの天幕があるマムレの樫の木の所で、神がふたたびアブラハムに現れ、来年、サラに男の子が生まれることが予告されます。それを後ろで聞いていたサラは、自分も夫も年老いていて、とても妊娠できる状態でないことを思い、笑いました。
・イサクの誕生
サラは、90歳で男の子を産みます。その子は「イサク(笑いという意味)」と名付けられます。ヘブライ人への手紙11章11節によると、サラは神の力を信じていたので、男の子を産むことができました。
ヘブロンで亡くなる
サラは127歳で亡くなります。アブラハムは、彼女をマクペラの洞穴に葬りました。またこのように、女性の年齢が記録されているのは、聖書ではサラが唯一の例となります1。
もっと知りたい
ペトロの手紙Ⅰ 3:6では、敬虔な妻の模範としてサラが登場します。

参考文献
新聖書大辞典(いのちのことば社)
新共同訳聖書辞典(キリスト新聞社)
安息日学校聖書研究ガイド『創世記』(2022年2期)
参照
- Easton, M. G. (1893). In Illustrated Bible Dictionary and Treasury of Biblical History, Biography, Geography, Doctrine, and Literature (p. 603). New York: Harper & Brothers.