大飢饉のとき
ヨセフがエジプトで総理大臣となり、7年間の大豊作の期間に量ることが出来ないぐらいの穀物を集め、7年間の大飢饉に備える準備ができました。
そして、エジプトの王ファラオの見た夢のとおり、7年間の大飢饉が始まりました。これは、エジプトの国だけではなく、近隣の国々も穀物が全く収穫できませんでした。
大飢饉が始まって、1年、あるいは2年目ぐらいのころでしょうか?
なんとエジプトにヨセフの兄弟たちが食料を求めて買いにきたのです。
ちょうどその時、ヨセフは穀物を販売する責任者でもありました。
ヨセフは一目見てすぐにそれが自分の兄たちであることがわかりました。
しかし、お兄さんたちは、まったくヨセフに気づきませんでした。なぜなら、彼は、エジプトの総理大臣となり、エジプト人のように振舞っていたからです。
さて、ヨセフの兄弟は全部で12人います。ヨセフは12人中11番目です。
ヨセフの兄たちは10人でエジプトに食料を買いに来ていました。ですから、あと一人いません。
その一人は、実はベニヤミンというヨセフのすぐ下の一番末っ子の弟だったのです。
ヨセフはこの弟ベニヤミンが一緒にいないので、不思議に思ったでしょう。また、20年の間、ヨセフの家族が、どのように生きてきたのかを知りたいと思ったことでしょう。
テストを行うヨセフ
ヨセフは10人の兄たちが、以前と変わらない醜い心をもった兄たちのままなのか知るためにテストをすることにしました。
旧約聖書のエレミヤ書17章10節にはこのようなみ言葉が書かれてあります。
「心を探り、そのはらわたを究めるのは、主なるわたしである。それぞれの道、業の結ぶ実に従って報いる。」
聖書の神さまはわたしたちがどのような生き方をしているのかを知る、あるいは、知らしめるためにわたしたちを時々テストされることがあります。
ヨセフが兄たちの心を探り、知るために試みたテストとはどのようなものだったのでしょうか。
そのことについて、次回、詳しくお話します。