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天地創造って?
みなさんこんにちは!
今日は、聖書の最初に書かれている天地創造(てんちそうぞう)のお話を見てみたいと思います。


天地創造って聞いたことあるけど、何のこと?



神さまがこの世界をつくったっていう話のことだよ~



へ~そうなんだ!
この世界は進化してできたって話しか聞いたことがないから、その話も聞いてみたいな。



おっけー!じゃあ、聖書の一番最初にある創世記をいっしょに見てみよう。



まず一言でいうと、神さまは6日間かけて自然とか動物を造って、7日目に休まれた話が書かれているよ。



天地創造をざっくりとまとめるとこんな感じ!
1日目:光(昼と夜をわけた)
2日目:大空、海
3日目:陸地、植物
4日目:太陽、月、星
5日目:海の動物、空の動物
6日目:地上の動物、人間
7日目:安息日



もしかして、1週間っていうのは天地創造の話から来ているの?



よく気づいたね!
天地創造はわたしたちの生活とも関係しているんだね。
せっかくだから、1日ずつカンタンに見てみよう。
どうやって創造したの?
初めに、神は天地を創造された。 地はこんとんであって、やみがしんえんの面にあり、神の霊が水の面を動いていた。 神は言われた。「光あれ。」こうして、光があった。 神は光を見て、良しとされた。神は光とやみを分け、 光を昼とよび、やみを夜とよばれた。夕べがあり、朝があった。第一の日である。創世記1章1ー5節(新共同訳)



へ~。1日目は、神さまが「光あれ」と言って光ができたんだね。



そう、神さまは言葉でこの世界をつくっていったんだ。
やみでおおわれていた中に、まず光をつくられた。そして、昼と夜を分けたんだね。



神さまは光を見て「良しとされた」とあるけど、英語の聖書では“Good”と書かれていたよ。



神さまは光を見て「これはいい!」と満足されたんだ。



神さまの『いいね!』ってことだね。



そうだね。では2日目。
神は言われた。「水の中に大空あれ。水と水を分けよ。」神は大空を造り、大空の下と大空の上に水を分けさせられた。そのようになった。 神は大空を天とよばれた。夕べがあり、朝があった。第二の日である。創世記1章6ー8節(新共同訳)



神さまは2日目に水を分けて、大空と海をつくられたんだ。そして、大空を天とよばれたよ。



「夕べがあり、朝があった」っていうのはどういうこと?



神さまが世界をつくられたとき、日ぼつ(サンセット)から1日が始まったんだ。
だから、1日は0時から24時ではなくて、サンセットからサンセットまでという数え方なんだ。



なるほど!そういうことなんだね。



じゃあ、3日目はわたしが読みます。
神は言われた。「天の下の水は一つ所に集まれ。かわいた所が現れよ。」そのようになった。 神はかわいた所を地とよび、水の集まった所を海とよばれた。神はこれを見て、良しとされた。 神は言われた。「地は草を芽生えさせよ。種を持つ草と、それぞれの種を持つ実をつける果樹(かじゅ)を、地に芽生えさせよ。」そのようになった。 地は草を芽生えさせ、それぞれの種を持つ草と、それぞれの種を持つ実をつける木を芽生えさせた。神はこれを見て、良しとされた。 13夕べがあり、朝があった。第三の日である。創世記1章9ー13節(新共同訳)



3日目は、海の水を集めて陸地をつくって、そしてそこに植物をつくられたんだ。



この時に、動物や人間の食べ物を用意されたんだね。
住みやすい環境(かんきょう)が少しずつ整えられているね。



そうだね。次に4日目。
神は言われた。「天の大空に光る物があって、昼と夜を分け、季節のしるし、日や年のしるしとなれ。 天の大空に光る物があって、地を照らせ。」そのようになった。 神は二つの大きな光る物と星を造り、大きな方に昼を治めさせ、小さな方に夜を治めさせられた。 神はそれらを天の大空に置いて、地を照らさせ、 昼と夜を治めさせ、光とやみを分けさせられた。神はこれを見て、良しとされた。 夕べがあり、朝があった。第四の日である。創世記1章14ー19節(新共同訳)



4日目は太陽、月、星がつくられて、昼と夜が太陽や月星で区別されるようになったんだ。



1日目と比べて、色々なものが増えてきたね。



生き物はまだ出てこないのかな?



いよいよ5日目から出てくるよ!
神は言われた。「生き物が水の中に群がれ。鳥は地の上、天の大空の面を飛べ。」神は水に群がるもの、すなわち大きなかいぶつ、うごめく生き物をそれぞれに、また、つばさある鳥をそれぞれに創造された。神はこれを見て、良しとされた。 神はそれらのものを祝福して言われた。「産めよ、増えよ、海の水に満ちよ。鳥は地の上に増えよ。」夕べがあり、朝があった。第五の日である。創世記1章20ー23節(新共同訳)



5日目に海の動物や空の動物が造られたんだ。



最初につくられた動物は、魚や鳥だったんだね。



次に、6日目を見てみよう。やっと人間が出てくるよ。
神は言われた。「地は、それぞれの生き物を産み出せ。かちく、はうもの、地のけものをそれぞれに産み出せ。」そのようになった。 神はそれぞれの地の獣、それぞれの家畜、それぞれの土を這うものを造られた。神はこれを見て、良しとされた。神は言われた。
「われわれにかたどり、われわれに似せて、人を造ろう。そして海の魚、空の鳥、かちく、地のけもの、地をはうものすべてを支配させよう。」神はご自分にかたどって人を創造された。神にかたどって創造された。男と女に創造された。……神はお造りになったすべてのものをごらんになった。見よ、それは極めて良かった。夕べがあり、朝があった。第六の日である。創世記1章24ー27,31節(新共同訳)



6日目に地上の動物や人間が造られたね。



人間は一番最後だったんだね。





これまでの6日間をふり返ってみると……



1日目:光 ⇒ 4日目:太陽、月、星
2日目:大空、海 ⇒ 5日目:海の動物、空の動物
3日目:陸、植物 ⇒ 6日目:地上の動物、人間
って感じで最初の3日間と後の3日間が対応しているみたい。



空は鳥のため、海は魚のため、みたいに必要なものが全部先に準備されているね。



そうだね。まるで、赤ちゃんが生まれる前に必要なものを全部準備するように、神様は人間をつくる前に、人に必要なものを全部準備されたんだ。



それから人間をつくられたということだね。有名なアダムとエバ(イブ)はこの時に造られたよ。
人間の創造



人間がつくられた場面は、他にも書かれていたよ。
主なる神は、土(アダマ)のちりで人(アダム)を形づくり、その鼻に命の息をふき入れられた。人はこうして生きる者となった。創世記2章7節(新共同訳)



あれ?人間は神さまの言葉でつくられたわけではないの?



そう。人間だけは、神様の手によって造られたんだ!
神様が自分の手で土をこねて、神様に似た形に造られたんだよ。



へ~そうなんだ。
なんか、特別っていうか。大事にされている感じがするね。
そういえば、これまでに「良しとされた」っていう言葉が出てきたけど、6日目は「極めて良かった」と書かれているよ。



いいね!
いいところに気づいたね。神様は6日目に、これまでに造られた世界と人間を見て「極めてよかった」と言われたんだ。



神様の“Very good!”大満足「いいね!」だね。



そうだね。
ちなみに、この時人間はまだ何もしていなかった。何か立派(りっぱ)なことをしたとか、大きな功績を残したわけでもなかった。だけれども、ただ神様によって造られた、それだけで「極めて良かった」んだ。



わたしたちが何かを作る時って、理由があるよね。例えば、ペンは書くため、イスはすわるためとか。



神さまもそうやって人間をつくられたのかな?



そうだね。神さまはわたしたち一人ひとりに大切な役割をもって造られたんだ。



進化論だと、わたしたちは偶然(ぐうぜん)できた存在(そんざい)で、そこに意味はない。



でも、創造の話だと神さまがわたしたちを意味ある存在(そんざい)としてつくられたってことがわかったよ。
なんか、うれしい気がするな。


安息日



じゃあ最後、7日目を見てみよう。
天地万物は完成された。 第七の日に、神は御自分の仕事を完成され、第七の日に、神は御自分の仕事を離れ、安息なさった。 この日に神はすべての創造の仕事を離れ、安息なさったので、第七の日を神は祝福し、聖別された。創世記2章1ー3節(新共同訳)



7日目に、神さまは休まれたんだね。



そう。これをもう少し正しく理解するならば「神さまはストップされた」と言えるね。



ストップ?どういうこと?



神さまはこれまでの6日間で世界を造られたけれども、その働きをストップして人間と交わる時間を用意されたんだ。



一緒に過ごす時間を造って、人間が神様にとって大切な、愛する存在であることを、教えてくださったんだ。ちなみに、この日を安息日と呼んでいるよ。



神さまはわざわざ人間のために時間を用意してくださったんだね。
自分は神さまによってつくられた、大切な、愛されている存在だって考えたら、何か失敗したり、うまくいかないことがあったとしても、それで悩みすぎて苦しんだりする必要はない気がするな。認めてもらえている、受け入れられているって安心だね。
まとめ


聖書には、神さまがこの世界を創造されたと書かれています。この世界は一つひとつ意味ある、そして価値ある存在として造られたのです。
天地創造の7日間はこうでした。
1日目:光(昼と夜をわけた)
2日目:大空、海
3日目:陸地、植物
4日目:太陽、月、星
5日目:海の動物、空の動物
6日目:地上の動物、人間
7日目:安息日
神さまはつくられたものをごらんになって「これは良い」と満足されました。
そして、6日目には「きわめて良かった」と言いました。それまでにつくった世界と人間を見て、そう言われたのです。
この時、人間はまだ何もしていませんでした。何か特別なことをしたとか、大きな功績を残したわけでもありません。ただ神さまによって造られ、存在しているということだけで「きわめてよかった」のです。
神さまは、わたしたちの存在そのものを認めて、愛してくださる方なのです。