カインの子孫とセツの子孫【聖書人物伝】#5

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セツの登場

聖書に登場する人物を紹介するシリーズの第5回目は、カインの子孫とセツの子孫です。

旧約聖書の創世記4章25節にこう書かれています。

カインがアベルを殺したので、神はアベルの代りに、ひとりの子をわたしに授けられました(創世記4章25節 口語訳)。

これはアダムの妻エバの言葉です。アダムとエバの次の子は、セツと名づけられました。セツという名前には「償い」という意味があります。

当然、セツも、両親の堕落した性質を受け継いではいましたが、アダムから救い主に関する知識や様々な教訓も学び、神を尊ぶ人として成長しました。

次の26節からそれが分かります。

セツにもまた男の子が生れた。彼はその名をエノスと名づけた。この時、人々は主の名を呼び始めた(創世記4章26節 口語訳)。

セツは子孫を正しく教育していったのです。こうして人口が増えていくにしたがって、2種類の人々の差が顕著に表れてくるようになりました。神を愛し従う人々と、神に背く反抗的な人々です。

カインの子孫

当時の人々は追放されたエデンの園に入ることはできませんでしたが、エデンの園自体はノアの洪水で破壊されるまでそこに存在していましたので、神の存在そのものを否定することはできませんでしたし、アダムから直接神についての知識を得ることができていました。

それでもカインの子孫は、神の救いの約束には気も留めず、罪の呪いのもとにある地上で、財産や快楽を求めるために、神に対する反抗を続けました。

セツの子孫

セツの子孫は、カインの子孫の悪い影響を避けるために山に逃れ、そこに住むようになります。彼らは神の礼拝の純粋性を保とうとしたのです。しかし、時の経過と共に、彼らは徐々に平地に住むカインの子孫たちと交わるようになり、次第に神に対する信仰の純粋性を失うことになっていったのです。

アダムは自分自身の罪の結果がこの世界に広がっていく様子を、心を痛めながら眺めるしかありませんでしたが、神はその中にも、神と共に歩もうとする人々の存在に目を留めておられました。

次回はその中からエノクという人について注目していきます。

聖書の引用は、特記がない限り日本聖書協会新共同訳を使用しています。
そのほかの訳の場合はカッコがきで記載しており、以下からの引用となります。
『新共同訳』 ©︎共同訳聖書実行委員会 ©︎日本聖書協会
『口語訳』 ©︎日本聖書協会 
『新改訳2017』 ©2017 新日本聖書刊行会

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