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アダムの系図
聖書に登場する人物を紹介するシリーズの第6回目は、エノクです。
旧約聖書の創世記5章にアダムの系図が記録されています。その21節から24節までを見てみましょう。
エノクは六十五歳になって、メトセラを生んだ。エノクはメトセラを生んだ後、三百年、神とともに歩み、男子と女子を生んだ。エノクの年は合わせて三百六十五歳であった。エノクは神とともに歩み、神が彼を取られたので、いなくなった。創世記5章21節―24節(口語訳)

神と共に歩んだ人々
アダムとエバがエデンの園を追放されて以降、世界は罪悪に満ちてしまいましたが、その中でもエノクのように神と共に歩んだ人々がいました。彼は神を愛し、畏れ、その戒めを守りました。神と共に歩むことによって、彼の品性は神の愛を反映するようになり、彼は力を尽くして周りの人々にその愛を示そうとしました。
エノクにとって祈りは魂の呼吸であり、彼は天の雰囲気の中で生きていたと言われます。彼が神と共に歩んだというのは、何か宗教的な恍惚状態の中にいたというのではなく、日常の務めを忠実に誠実に果たしていくことにありました。
それは、イエス・キリストがこの地上で歩まれたのと同じでした。日々の活動的な生活を送りながらも、祈りによって神との交わりを保っていったのです。仕事が増え、忙しさが増すにつれて、彼はなおいっそう、ますます熱心に祈っていきました。
私たちは忙しいから、なかなか宗教的な部分にまで時間を費やすことができない、目の前の仕事をこなすことに精一杯で、自分自身の心のケアまでは手が回らないと思いがちです。
よく言われるように、忙しいという漢字は心を滅ぼすと書きます。忙しければ忙しいほど、私たちは日常生活のストレスや重荷を横において、私たちを愛してくださる神様に目を向けていく必要があります。
エノクの周りの人々は、金銀を蓄えたりせず、財産を築こうとしない彼の生き方をバカにしたかもしれません。しかし、エノクのような生き方こそ、現代人が最も必要としている生き方なのだということを聖書は教えています。