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ノアの失敗
前回は、箱舟を造って洪水を乗り越えたノアの生き方について紹介しましたが、今日はノアの子どもたちに注目します。
ノアにはセム、ヤペテ、ハムという3人の息子がいましたが、長さ約137メートルという巨大な舟の建造を手伝ったのはノアの息子たちとその妻たちでした。
洪水が終わったあと、ノアの家族の中にある重大な出来事が起こります。ノアは酒に酔い、服を脱ぎ捨てて裸で寝てしまうという醜態を晒してしまったのです。
彼は120年にもわたって人々に神のメッセージを語りながら、信仰に堅く立って箱舟を作り続け、大勝利を収めた人です。しかし、ようやく洪水が去った時、彼はストレスから解放されたからでしょうか、自分のガードを低くしてしまったのです。

息子たちの反応
罪を犯したノアに対して3人の息子たちがとった行動は対照的でした。末息子のハムはノアを軽蔑し、そのことを2人の兄に告げ口をします。それを聞いた二人の兄は、父親の醜態を見ないようにして裸を覆う布をかけてあげました。
ハムの行動は、神や親に対する反抗心や不信仰を表し、セムとヤペテの行動は、神に対する信仰を証明することになりました。
すべての民の起源
このあと聖書はセム・ヤペテ・ハムの3人から、全世界の民が分かれていったことを記しています。セムの子孫は、信仰心によって特徴づけられる人々となり、ヤペテの子孫は、精神的な活動によって栄える人々となっていきます。しかし、ハムの子孫は、物質的なもので動かされる人々となっていきました。
今日の世界には、3つの主な「人種」、百以上の「民族」、そして3千を超える言語があると言われています。民族の起源は、ほとんどの科学者にとっていまだに謎とされています。
それは多くの科学者が進化論の枠組みの中でそれを説明しようとするからです。しかし、人種、民族、言語の起源について、完全な信頼を置くことのできる記録を、私たちは旧約聖書の創世記の記録の中に見いだすことができるのです。