賛美の雰囲気【健康と癒し】#8

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今回の記事のテーマ

数年前、ある家族が5 人で、短いクリスマス休暇を過ごすために山の中にある別荘に出かけました。ある夜のこと、彼らは冷たい外気が入らないようにすべての窓を閉め、家を暖めるために暖炉に赤々と火を燃やしました。ところが、それが原因で、家族全員が死ぬことになります。暖炉が空気中の酸素をすべて消費したためでした!

だれもが知っているように、人間は食物がなくても数週間は生きられます。水がなくても数日は生きられます。しかし、空気がなければ、わずか数分しか生きられません。

空気──清浄な空気──は、私たちの存在に欠かすことができません。汚れた空気はさまざまな急性・慢性の病状を引き起こしますが、それらはしばしばほかの原因のせいと考えられています。毎年、多くの人々、特に子供たちが汚染された空気を吸うことによって、さまざまな病気に苦しんでいます。

酸素が人体のあらゆる器官に運ばれることを考えると、新鮮な空気の必要性がよくわかります。ありがたいことに、新鮮な空気は無料ですし、ほとんどの人がそれを手に入れることができます。

天地創造

問1
創世記1:1、2 を読んでください。これらの聖句から、原始の地球がどのような状態だったことがわかりますか。 

このときの地球は混沌(こんとん)としていて、暗く、空虚で、形がありませんでした。そこに何があり、何が起こっていたかを正確に理解することはできませんが、このときの地上に創造された生命体が全く存在しなかったことだけは確かです。しかし、このような原始の混沌とした状態においても、神の実在は明らかにされています。そのことは、「神の霊が水の面(おもて)を動いていた」という言葉のうちに示されています。今は、この言葉の意味を推測することしかできません。

聖句によれば、神は次の数日間、生命体のために地上の準備を開始されます。創世記1:3 〜10 はこの御業の一部について記しています。分離と分割が繰り返されていることに注目してください。神は光と闇を、大空の下の水と上の水を、地と海を分けておられます。このようにして、主要な要素が分けられています。これらの初期の分離が完了した後で、神は地上に最初の生命体を出現させられます。

問2
創世記1:9 〜12、同1:20 〜26 を読んでください。神は続いて、創造していかれます。それらが創造され、生存していくためには、その前にどんな条件が必要でしたか。

神は御自分の被造物のための大いなるマスタープラン(総合計画)を持っておられました。それは多くの種類の生物と、それらが生存していく条件を必要としました。天地創造の記録を見ると、神が御自分の被造物の多くが乾いた地の上で生きるように計画されたことは明らかです。これらの被造物が生命を維持するためには何らかのかたちの酸素が必要であることを、神は知っておられました。私たちは、この計画が天地創造の2 日目、つまり大空の下と大空の上に水が分けられ、大空が創造されたときに実現したのを見ます。上の水と下の水との間にある空間が、その後に続く被造物を受け入れるために備えられました。

空気の必要性

さまざまな動物が創造されて、地上に棲息(せいそく)するようになります。それらに共通することの一つは、酸素がなければ生存することができないということでした。空気はさまざまな気体からできていますが、全体の約21 パーセントが酸素です(大気の総重量は約5000 兆トンです!)。酸素のほかに、窒素、アルゴン、ヘリウム、水素、種々の微量成分が含まれています。空気に含まれる酸素の量は、神によって創造された生物が生存する上で理想的な割合です。このこともまた、神が生物の創造において示された細心の配慮と正確さをあかししています。

問3
アダムの創造において、神はどんな独特の方法で「空気」を用いられましたか(創2:7)。ほかの生物の場合とどのように異なっていますか。このことは、人間が独特な存在であることについて何を教えていますか。

空気は確かに、すべての動物の創造において、つまりすべての動物が生存するために空気を必要とするという意味において重要なものでした。しかし、人間の創造だけは異なっていました。神はアダムに命の「息」を「吹き入れ」られました。空気、つまり命を与える空気はこの奇跡的な創造に欠かせない要素でした。なぜなら、神がアダムにこの息を吹き入れられたときに初めて、アダムが生きる者となったからです。アダムが初め、すべての器官をもって、すべての肉をもって、生存するために必要なすべての身体部分をもって創造されたとき、彼にはまだ命がなく、いわば「死体」のようなものでした。彼にはもう一つのもの、つまり命そのものが必要でした。それは生命の賦与(ふよ)者である神だけが与えることのできるものでした。お陰で、私たちは毎日、この命の賜物を享受しています。神の息によって与えられたこの命の賜物は、それ以来、すべての人類が共有するものとなりました。最初の父祖アダムによって、神の息が私たちすべての者に伝えられています。この呼吸という行為を通して、アダムに与えられた最初の命の息が私たちのうちに生き続けているのです。私たちのする一呼吸一呼吸はアダムに与えられた最初の息を思い起こさせてくれるものです!

頭上の空気

「また、何か足りないことでもあるかのように、人の手によって仕えてもらう必要もありません。すべての人に命と息と、その他すべてのものを与えてくださるのは、この神だからです」(使徒17:25)。

問4
ダニエル書5:23、詩編104:29、146:4 を読んでください。これらの聖句は命と息の関係について何を教えていますか。

空気はいろいろな意味で、保護的な特徴を備えています。地球的な規模で言えば、大気は浮遊する水蒸気と共に太陽の放熱と外界の冷たい真空から地球とその住民を守っています。空気は水や多くの化学物質を再循環させることによって、気候を和らげています。このような大気に包まれているので、生物は広範囲におよぶ高度や気温の中でも生きることができます。かなりの光や温度がなければ生きられない生物もいれば、わずかな光と熱でも生きられる生物もいます。大量の酸素がなければ生きられない動物もいれば、わずかな酸素でも生きられる動物もいます。

人間に関して言えば、肺を通して酸素を血液に運び、代わりに二酸化炭酸を捨てるためには、上質の新鮮な空気が必要です。このような上質の空気は木や植物、川のある自然環境の中にあります。植物は二酸化炭素を吸収し、代わりに酸素を大気中に放出します。

神はアダムとエバを園の中に置かれました。この園はあらゆる種類の木々に囲まれ、その中を流れる川によって潤されていました。この川は大洪水以前のいくつかの大河の源流となりました。このことからもわかるように、私たちが健康であるためには、新鮮な空気が欠かせません。私たちは努めて、新鮮できれいな空気を呼吸するように心がけるべきです。

人の血液や肺、組織の中には、常時、約2リットルの酸素が流れています。人体の細胞の一つ一つが活動するためには空気が必要で、空気の供給を断たれると、生命は存続できなくなります。脳細胞は4 分以上にわたって酸素を断たれると死に始めます。同時に、人も死に始めます。

悪い空気、よい空気

特に都市部に住む人たちにとって、大きな問題の一つは、空気の汚染です。換気の悪い建物の中では、タバコの煙が空気を汚染する要因の一つです。汚れた空気を吸うことは、たとえば偏頭痛や悪心(おしん)、吐き気、目や呼吸器の病気といったさまざまな健康被害を引き起こす危険があります。世界のある地域では、多くの人々、特に子供たちが、換気の悪い調理場から出る汚れた空気を吸うことによって命にかかわる病気に苦しんでいます。

対照的に、きれいな空気は、戸外の自然環境の中に、特に山や森の常緑樹、植物の周り、また海や湖、滝、雨上がりなど、流れる水のそばに、豊富に存在します。海中の藻類は大気中の酸素の90 パーセント近くを供給していると考えられています。残りは植物が供給しています。家の中の植物も、部屋の空気をきれいにし、炭酸ガスを取り除くのに役立っています。

したがって、私たちは努めてきれいな空気を吸う必要があります。室内よりも戸外で、しかも朝のうちに運動するとよいでしょう。特に、家の中で仕事をしている人は規則的に休憩を取り、戸外に出て新鮮な空気を吸う必要があります。ほんの数分、外に出るだけでも、気分は新鮮になり、元気がわいてきます。夜、寝るときには、新鮮な空気が部屋に入るように、窓を少し開けておくとよいでしょう。

「血液をきれいにするためには、よく呼吸をしなければならない。新鮮な空気を胸いっぱいに、深く吸うことによって、肺に酸素が送られ、血液が浄化される。それによって、血液は明るい色になり、命の流れがからだの隅々にまで送られる。十分な呼吸は神経を静め、食欲を増進し、消化を助ける。そして、健康的で、さわやかな眠りをもたらす。

肺はなるべく締めつけないようにすべきである。活動を妨げなければ、肺の能力は増すが、押しつけたり、締めつけたりすると、その能力が低下する。座ってする仕事や、かがんでする仕事の場合は、特に悪影響がある。そのような姿勢では、深い呼吸をすることが不可能である。やがて浅い呼吸が習慣となり、肺は拡張する能力を失う(エレン・G・ホワイト『ミニストリー・オブ・ヘルス・アンド・ヒーリング』151、152 ページ、英文)。

私たちの置かれている状況は人によってさまざまです。ある人々はいつでも新鮮な空気を吸える立場・状況にあるかもしれません。しかし、ほかの人々にとっては、置かれた生活環境や仕事により、新鮮な空気が高価な必需品であるかもしれません。それは、のどの渇いている人にとっての水のようなものです。いずれにしても、新鮮な空気は健康に不可欠です。

天国の雰囲気

今週の研究では、ここまで、神が地上の家族のために創造された「物理的な」空気の特性について学んできました。

「空気」(雰囲気)という言葉には、私たちを取り巻く物理的な環境としての大気という意味のほかに、私たちの周囲の人々の態度や思い、感情、支えといった意味があり、それらはよい意味でも悪い意味でも何らかの雰囲気を醸(かも)し出します。

「人はだれでも他に感化を及ぼすものである。信仰、勇気、希望などの生き生きとした愛の香りを放つものもあれば、あるいは、不平とわがままのために、重苦しく、冷たく憂うつで、心の中にひそむ罪の毒気を放っているものもある。わたしたちは、だれでも、このように自分の周りに、一種の雰囲気を持っていて、意識的に、または無意識に、接する人々に感化を及ぼしているのである」(『希望への光』1318 ページ、『キリストの実物教訓』315 ページ)。

そのような雰囲気の性質次第で、人は成長することも、死ぬこともあります。ここで、天国の雰囲気──賛美と喜びの霊的雰囲気──について考え、それが地上の信者の生き方にどのような影響を及ばすかについて学んでみましょう。

問5
次の聖句は天国の雰囲気についてどんなことを教えていますか。ヨブ38:6、7、詩編103:20 〜22、148:2、ルカ15:7、黙21:4

天国の雰囲気は明らかに神に対する喜びと賛美で満ちています。上記の聖句のいくつかは御使いたちに神をほめたたえるように要求しています。これら光と力に満ちた者たちが神の御座の周りに集まって、神の愛と憐れみ、恵みをほめたたえている光景を思い描くことは素晴らしい経験です。天国は喜びと賛美、幸福が支配するところです。

感謝すべきことに、私たちはキリストと父なる神を心に宿すことによって(ヨハ14:23)、今からでも、これらの祝福にあずかることができます。地上における放浪の旅が終わりに近づいている今、私たちは天の純粋な空気を呼吸し、天国の雰囲気に包まれるように招かれています。

今回の記事のメッセージ

「神は御自分の民に、起きて、今まで住んでいた冷ややかな、凍るような雰囲気から出るように、また愛の衝動を凍えさせ、利己的な怠慢に閉じ込めている印象と思想を振り払うように求められる。神は彼らに、低級なこの世の標準から出て、天国の明るい陽光に満ちた雰囲気を呼吸するように言われる」(『教会へのあかし』第5 巻607 ページ、英文)。

「キリストがともにお住みになる者は、聖なる雰囲気に包まれるであろう。純潔という彼らの白い衣は、主の園のかぐわしい香りを放つであろう」(『希望への光』1180 ページ、『祝福の山』168 ページ)。

「たとえ私たちは、汚れた腐敗した空気に包まれていても、その毒気を吸う必要はなく、天の清い空気の中に生きることができます。真剣に祈って心を神の前に高め、不潔、不正な思いが入らぬようあらゆる戸を閉じることができます。神の助けと祝福を受けようと心を開いている者は、この世の人よりは清い雰囲気の中を歩き、天と絶えざる交わりを続けることができます」(『希望への光』1969 ページ、『キリストへの道』136、137 ページ)。

*本記事は、『健康と癒し』からの抜粋です。

聖書の引用は、特記がない限り日本聖書協会新共同訳を使用しています。
そのほかの訳の場合はカッコがきで記載しており、以下からの引用となります。
『新共同訳』 ©︎共同訳聖書実行委員会 ©︎日本聖書協会
『口語訳』 ©︎日本聖書協会 
『新改訳2017』 ©2017 新日本聖書刊行会

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