サラ【聖書人物伝】#11

この記事は約2分で読むことができます。

目次

神と夫アブラハムに従ったサラ

アブラハムの妻サラは、素晴らしい信仰者として聖書に記録されている最初の女性です。もともとの名はサライでしたが、神ご自身の指示により高貴な女性という意味の「サラ」と変えられました。アブラハムは信仰によって行く先を知らずに出て行きましたが、それはサラにとっても同様で、彼女が自分の故郷や愛する者たちを後に残し、未知の将来に直面することは容易なことではありませんでした。彼女は自分自身のはっきりとした意見を持った女性でしたが、自分の自由意思で彼女の人生を夫に捧げたのです。サラが夫に従い、夫を第一にしていたので、夫もまた、彼女を尊敬し、彼女の忠告に耳を傾け、彼女に友情を注ぎました。2人はお互いに夫婦であると共に、友人でもありました。そして互いに日常の問題を話し合っていました。彼らの結婚生活は、救い主であるイエス・キリストとそれに従う信者の関係を象徴していたのです。

イサクの誕生

そしてようやく神との約束の子が与えられて、この夫婦にとっての初めての子、イサクが生まれました。夫アブラハムが100歳、妻サラが90歳の時でした。その子孫からイスラエル民族が生まれ、救い主イエス・キリストが誕生していくのです。

サラは素晴らしい女性でしたが、決して完璧な人間ではありませんでした。神の約束を待つことができずに、先走った行動をしてしまうこともありました。約束の子が与えられないとの焦りから、彼女はつかえめであるハガルをアブラハムに与え、イシマエルという子を産ませました。イシマエルの子孫であるアラビヤ人と、イサクの子孫であるユダヤ人はその後、幾世紀にもわたる敵対関係を続けることになるのです。

それでも聖書は、サラの信仰を称賛しています。彼女は弱さを持ち合わせていましたが、困難や失望を乗り越え、神との真実な関係を築き上げていくことによって、信仰者としても成長していったのです。私たちもまた完璧な人間ではありませんが、それでもサラのように、つぶやくことをせず、感謝して毎日を過ごしたいものです。

聖書の引用は、特記がない限り日本聖書協会新共同訳を使用しています。
そのほかの訳の場合はカッコがきで記載しており、以下からの引用となります。
『新共同訳』 ©︎共同訳聖書実行委員会 ©︎日本聖書協会
『口語訳』 ©︎日本聖書協会 
『新改訳2017』 ©2017 新日本聖書刊行会

関連コンテンツ

よかったらシェアしてね!
目次