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陰府の腹の中から叫ぶ
2:1ヨナは魚の腹の中からその神、主に祈って、 2:2言った、「わたしは悩みのうちから主に呼ばわると、主はわたしに答えられた。わたしが陰府の腹の中から叫ぶと、あなたはわたしの声を聞かれた。ヨナ2:1―2(口語訳)
魚に飲み込まれたヨナは、詩編120編1節を引用して、神に祈ります。
主よ、あなたはわたしの魂を陰府からひきあげ、墓に下る者のうちから、わたしを生き返らせてくださいました。詩編30:3(口語訳)
ヨナは悩みのうちにいることを、「陰府の腹の中」と表現します。それは魚に飲まれた苦しみでもあるかもしれませんが、それだけでなく、むしろその前から見られた悩みもあるでしょう。
ヨナは神から離れ、うつ状態になり、もう死んでもよいと思っていました(ヨナ1:5)。そのようなヨナを神は見捨てられず、魚を備えて救われたのです。
そのときにヨナはダビデと同じように死から救われたことを感じて、神と向き合っていきます。
呼ばわって叫ぶ
嵐の中、船底でうずくまっていたヨナが「呼ばわるように」と船長に命じられたときも、ヨナは呼ばわったことでしょう(ヨナ1:6)。しかし、それは何の変化ももたらしませんでした。
しかし、ヨナが嵐の海に投げ込まれて、本気で救いを求めて、呼ばわって叫んだとき、神は働かれました。
もしかすると、船の上にいたとき、ヨナは形式的にしか祈っていなかったのかもしれません。
わたしたちも、嵐の中にいるにもかかわらず、形式的にしか祈っていないときはないでしょうか。本気で叫ぶように祈っていないわたしたちが、そこにはいないでしょうか。
わたしたちが主に叫ぶならば、死の中にいるような悩みにあっても、神は救い出されるのです。