主よ!【ヨナ書1章13節―16節】

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こぎもどそうとしても

しかし人々は船を陸にこぎもどそうとつとめたが、成功しなかった。それは海が彼らに逆らって、いよいよ荒れたからである。ヨナ1:13(口語訳)

ヨナへの人々の問いかけが、絶望的な状況の中で不安に満ちて語られていることを、「海がますます荒れてきたからである」という表現はわたしたちに伝えています。

人々は自らの力でもう一度「船を陸にこぎもどそうとつとめ」ますが(ヨナ1:13)、その努力むなしく海は「いよいよ荒れ」ていきます(ヨナ1:13)。

罪なき預言者を海に投げ込んで殺すのを神のみ心とすることは、彼らにとって受け入れがたいものでした。だからこそ、彼らは「船を陸にこぎもどそうとつとめ」るのです。

神に頼る決意

1:14そこで人々は主に呼ばわって言った、「主よ、どうぞ、この人の生命のために、われわれを滅ぼさないでください。また罪なき血を、われわれに帰しないでください。主よ、これはみ心に従って、なされた事だからです」。 1:15そして彼らはヨナを取って海に投げ入れた。すると海の荒れるのがやんだ。ヨナ1:14―15(口語訳)

人々が自分の力に頼る選択を取り続けている間、海はどんどん荒れていきました。そのため、ついに人々は預言者の助言どおりに動くことを決めるのです。

乗組員たちは少しずつ自分の力に頼ることをやめ、神に頼り始めます。

最初はヨナを通して、神のみ心を尋ねていきますが、最後にはついに「主に呼ばわって」いくのです。人間的な力によって解決はできないことを悟り、自分たちには受け入れいがたいみ心の実行を決意します。

請願を立てる

そこで人々は大いに主を恐れ、犠牲を主にささげて、誓願を立てた。ヨナ1:16(口語訳)

嵐から救われた人々は本当の意味で「主を恐れ」るものとなりました(ヨナ1:16)。

彼らは神を敬い、礼拝するようになったのです。「誓願を立てた」という表現から、人々の信仰が一時的なものではないことがわかります。乗組員たちは、神との関係を真剣に考えるようになりました。

わたしたちも嵐の中で、自分の力に頼る選択を捨て、聖書の言葉に耳を傾け、神に頼る必要があります。それは時に、受け入れがたいことかもしれません。

しかし、わたしたちが人間的な力に頼り続ける限り、海はどんどん荒れていくのです。

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