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ヨナへの励まし
嵐の中の経験はヨナにとって、励ましとなったのではないでしょうか。
ヨナは人々が犠牲をささげ、神を礼拝するところまで見ることはできませんでしたが、少なくとも人々が「主に呼ばわる」ところを目にしました(ヨナ1:14)。
30年から50年前にフェニキアからバアル信仰がイスラエルに持ち込まれ、真の神への信仰が消されていこうとしたことをヨナは伝え聞いていたことでしょう。
カルメル山でエリヤがバアルの預言者たちと対峙するきっかけは、フェニキアでした。アハブの時代には、フェニキアの王女イゼベルが偶像礼拝によって、イスラエルを堕落させました。
そのフェニキアの人々がヨナの目の前で「主に呼ばわる」のです。
心身ともに弱りきったヨナを通して、乗組員たちに神が触れられるのをヨナは見ることができました。このときに、彼はもう一度、神の力を確信していったのかもしれません。
ちょうどエリヤが燃え尽きた状態からもう一度立ち上がったように(列王上19章)、ヨナは海に投げ込まれた後、復活していくことになるのです。
大いなる魚を備えて
主は大いなる魚を備えて、ヨナをのませられた。ヨナは三日三夜その魚の腹の中にいた。ヨナ1:17(口語訳)
ヨナは嵐の海の中に投げ込まれていきましたが、そこには魚が備えられていました。
神は失望のヨナを救い出すために、機会を待っておられたのです。
同じように、わたしたちも思わぬ出来事に励ましを受けることがあるでしょう。そして、神がわたしたちを励まし、もう一度立たせるために、機会を設けて待っておられたことに気づくことでしょう!