主をおぼえ【ヨナ書2章5節―7節】

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下へ下へ

2:5水がわたしをめぐって魂にまでおよび、淵はわたしを取り囲み、海草は山の根元でわたしの頭にまといついた。2:6わたしは地に下り、地の貫の木はいつもわたしの上にあった。しかしわが神、主よ、あなたはわが命を穴から救いあげられた。ヨナ2:5―6(口語訳)

ヨナはまず「ヨッパへと下り」ます(ヨナ1:3)。その後、彼は「船の奥に下り」(ヨナ1:5)、最後には「地に下る」のです。ヨナは霊的にも肉体的にも、下へ下へと下っていました。

さらには、命さえもおびやかされる状況に飲まれていくのです。そのことが「水がわたしをめぐって魂にまでおよび」という表現に出てきます。ここに出てくる魂は命のことで、ヨナは文字どおり、命の危険にさらされたのでした(詩篇69:1, 2参照)。

そのようなヨナを神は引き上げられます。

主をおぼえ

わが魂がわたしのうちに弱っているとき、わたしは主をおぼえ、わたしの祈はあなたに至り、あなたの聖なる宮に達した。ヨナ2:7(口語訳)

「主をおぼえ」は新共同訳では「主の御名を唱えた」と訳されています。ヨナは命が弱ったときに主の御名を唱えたのです。霊的に弱り、肉体的におぼれて弱っていったときに、彼は御名を唱えるのです。

そして、その祈りは聖なる宮に達しました。

ヨナは祈りの中で「聖なる宮を見ることができるだろうか?」という思いから「わたしの祈りは聖なる宮に達した」という確信へと変えられていくのです。

それは、霊的に肉体的に弱りきっていたけれども、主の御名を唱えて神にすがりついたときに、神が救われたことを思い出したからでした。確信を得たヨナは神との関係を回復させ、もう一度立ち上がります。

イエスとの交わりに最も気がすすまない時こそ、最も多く祈りなさい。そうすることによってサタンのわなを打ち砕くことができ、黒雲も消えてなくなることでしょう。そしてそこにイエスが御臨在くださっていることに気づくでしょう。

エレン・ホワイト『祈り』福音社、421頁

聖書の引用は、特記がない限り日本聖書協会新共同訳を使用しています。
そのほかの訳の場合はカッコがきで記載しており、以下からの引用となります。
『新共同訳』 ©︎共同訳聖書実行委員会 ©︎日本聖書協会
『口語訳』 ©︎日本聖書協会 
『新改訳2017』 ©2017 新日本聖書刊行会

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