聖書に出てくる「預言者」とは?

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「預言者」ってなに?

「預言者」ってなに?

預言者は超自然的な方で神に召され、神のために語るスポークスマンとしての責任を果たす職務を帯びています。祭司は民の代表として神に語り、儀礼、儀式をつかさどり、仲保の仕事をする世襲の宗教家です。預言者は義の教師であって霊的な教えに徹し、道徳的事物を指導し、教訓、勧告、警告などの使命、また将来に関する預言を語る宗教改革者的な存在です。ただしモーセも預言者と呼ばれましたが(申命34:10、18:15)、ほとんど将来について語ることはせず、出エジプトのリーダーとしての働きをしました。「預言者」を構成するヘブライ語には「見る」「語る」という語幹があり、前者は明らかに未来を語る預言者、後者には神に召されて発言する運動や団体の指導者を表すと考えられています。預言者は異なった背景から神に直接召されますが、エレミヤ、エゼキエルは祭司であり、イザヤ、ダニエル、ゼファニアは王族出身、そしてアモスは羊飼いでした。

旧約の小預言者たちは分裂したイスラエルとユダ王国に対して働きました。彼らの使信は次の点を主題にしていました。(1)民族を偶像礼拝と悪より救うために警告を伝える(2)悔い改めなければ、民族滅亡という危機を宣言する(3)神は残りの民を救いたもう(4)滅びのメッセージだけに終わらず、つねに栄光を未来の幻に示す、というものでした。

*この記事はレオ・R・バンドルフ『アモス書―主を求めて、生きよ』の抜粋です。

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