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マルコによる福音書14章22節―32節(口語訳)
14:22一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、祝福してこれをさき、弟子たちに与えて言われた、「取れ、これはわたしのからだである」。 14:23また杯を取り、感謝して彼らに与えられると、一同はその杯から飲んだ。 14:24イエスはまた言われた、「これは、多くの人のために流すわたしの契約の血である。 14:25あなたがたによく言っておく。神の国で新しく飲むその日までは、わたしは決して二度と、ぶどうの実から造ったものを飲むことをしない」。
14:26彼らは、さんびを歌った後、オリブ山へ出かけて行った。
14:27そのとき、イエスは弟子たちに言われた、「あなたがたは皆、わたしにつまずくであろう。『わたしは羊飼を打つ。そして、羊は散らされるであろう』と書いてあるからである。 14:28しかしわたしは、よみがえってから、あなたがたより先にガリラヤへ行くであろう」。 14:29するとペテロはイエスに言った、「たとい、みんなの者がつまずいても、わたしはつまずきません」。 14:30イエスは言われた、「あなたによく言っておく。きょう、今夜、にわとりが二度鳴く前に、そう言うあなたが、三度わたしを知らないと言うだろう」。 14:31ペテロは力をこめて言った、「たといあなたと一緒に死なねばならなくなっても、あなたを知らないなどとは、決して申しません」。みんなの者もまた、同じようなことを言った。
14:32さて、一同はゲツセマネという所にきた。そしてイエスは弟子たちに言われた、「わたしが祈っている間、ここにすわっていなさい」。
未発酵のぶどう酒の象徴的意味
14:22一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、祝福してこれをさき、弟子たちに与えて言われた、「取れ、これはわたしのからだである」。 14:23また杯を取り、感謝して彼らに与えられると、一同はその杯から飲んだ。 14:24イエスはまた言われた、「これは、多くの人のために流すわたしの契約の血である。 14:25あなたがたによく言っておく。神の国で新しく飲むその日までは、わたしは決して二度と、ぶどうの実から造ったものを飲むことをしない」。
14:26彼らは、さんびを歌った後、オリブ山へ出かけて行った。マルコ14:22—26(口語訳)
グレ—プジュ—スは「富」や「物質的な繁栄」の象徴であり(創世記27:28)、また「神の祝福の象徴」でもありました(アモス9:13—14)。つまり、喜びの象徴だったのです。
ぶどう酒を断つとは?
「ぶどうの実から造ったもの」を断つというのは、「喜び」の不在を象徴しています。
あなたがたによく言っておく。神の国で新しく飲むその日までは、わたしは決して二度と、ぶどうの実から造ったものを飲むことをしない」。マルコ14:25(口語訳)
ここで、キリストは「喜びの象徴」であったものをもう飲まないと言っているのです。
10:2そのころ、われダニエルは三週の間、悲しんでいた。 10:3すなわち三週間の全く満ちるまでは、うまい物を食べず、肉と酒とを口にせず、また身に油を塗らなかった。 ダニエル10:2,3(口語訳)
ここでダニエルは「酒」を口にしなかったとあります。ここで出てくる「酒」は「グレ—プジュ—ス」のことを指しています。
10:1ペルシャの王クロスの第三年に、ベルテシャザルと名づけられたダニエルに、一つの言葉が啓示されたが、その言葉は真実であり、大いなる戦いを意味するものであった。彼はその言葉に心を留め、その幻を悟った。ダニエル10:1(口語訳)
このとき、エルサレムの神殿の再建計画が敵の手によって妨害されている状況がありました(エズラ4章)。この大争闘の最中にいたダニエルは、「喜びの象徴」を口にしなかったのです。
大争闘の渦中にいたダニエルが「喜びの象徴」であったぶどう酒を口にしなかったように、今まさに大争闘の渦中にいるキリストもまた、ぶどう酒を口にはしません。
天において、キリストは喜びを感じていないのです。「天」はまだ、キリストにとって「天国」にはなっていません。わたしたち抜きの天は、天国ではないのです。
わたしたちはそれほどまでにキリストとの再会を渇望しているでしょうか。