厳しい現実の中でも、耳を傾ける【エステル記2章15節―20節】

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2:15さてモルデカイのおじアビハイルの娘、すなわちモルデカイが引きとって自分の娘としたエステルが王の所へ行く順番となったが、彼女は婦人をつかさどる王の侍従ヘガイが勧めた物のほか何をも求めなかった。エステルはすべて彼女を見る者に喜ばれた。 2:16エステルがアハシュエロス王に召されて王宮へ行ったのは、その治世の第七年の十月、すなわちテベテの月であった。 2:17王はすべての婦人にまさってエステルを愛したので、彼女はすべての処女にまさって王の前に恵みといつくしみとを得た。王はついに王妃の冠を彼女の頭にいただかせ、ワシテに代って王妃とした。 2:18そして王は大いなる酒宴を催して、すべての大臣と侍臣をもてなした。エステルの酒宴がこれである。また諸州に免税を行い、王の大きな度量にしたがって贈り物を与えた。

2:19二度目に処女たちが集められたとき、モルデカイは王の門にすわっていた。 2:20エステルはモルデカイが命じたように、まだ自分の同族のことをも自分の民のことをも人に知らせなかった。エステルはモルデカイの言葉に従うこと、彼に養い育てられた時と少しも変らなかった。エステル2:15―20(口語訳)

目次

何を求めなかった

女性たちは規定に従って化粧の期間が設けられ、準備をしていきます。また、このとき女性たちには「居室を出て王宮へ行く時には、すべてその望む物が与えられ」ました(エステル2:13)。

しかし、エステルは「婦人をつかさどる王の侍従ヘガイが勧めた物のほか何をも求めなかった」のです(エステル2:15)。

エステルが後宮へと連れてかれた時に、モルデカイの言葉を守ったと記録され(10節)、そしてこのエピソードの最後にも、「エステルはモルデカイの言葉に従うこと、彼に養い育てられた時と少しも変らなかった」とあります。

彼女は不条理にも、強制的に従わざるを得ない状況の中で、信頼できる人の言葉に積極的に従う姿勢を見せていくのです。消極的にも見える彼女の行動は、多くの人に好意を得させることとなりました。

さてモルデカイのおじアビハイルの娘、すなわちモルデカイが引きとって自分の娘としたエステルが王の所へ行く順番となったが、彼女は婦人をつかさどる王の侍従ヘガイが勧めた物のほか何をも求めなかった。エステルはすべて彼女を見る者に喜ばれた。エステル2:15(口語訳)

耳を傾ける

エステルにとって、モルデカイやヘガイの言葉に従うことは簡単なことではなかったと思います。

このためには、自分の打算や感情などをいったん脇に置く必要があったかもしれません。彼女はそういったものを脇に置いて、彼らの言葉に耳を傾けたのです。

わたしたちにとって、打算や感情、計画、プライドなどを置いて、ほかの人の言葉に耳を貸すということは思っているよりも難しいことです。

わたしたちはどこかで、自分たちの判断が正しいと思う心が残ってしまっているのです。

今日、耳を傾ける決断をしてみましょう。

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そのほかの訳の場合はカッコがきで記載しており、以下からの引用となります。
『新共同訳』 ©︎共同訳聖書実行委員会 ©︎日本聖書協会
『口語訳』 ©︎日本聖書協会 
『新改訳2017』 ©2017 新日本聖書刊行会

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