ホレブにおける屈辱【エリヤ—改革を求める祈り】#34

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衝撃的な1日はまだ終わっていません。エリヤは雲ひとつない空の下で7度祈ります。彼の信仰は、干ばつ、天よりの火、雨の約束といった過去における神の御業に基礎を置いていました(18:1)。信仰は過去における神の導きを思い出すことによって養われます。やがて現れた手のひらほどの小さな雲は、エリヤに激しい雨による干ばつの終わりを確信させるに十分でした(列王上18:41 〜46)。

なぜエリヤは逃げ出したのでしょうか。勝利から絶望へ急速に変わったのはどうしてだと思いますか。

列王上19:1〜5

エリヤは何年にもわたって改革の働きに全力を注いできました。ヤーウェもご自分が神であるという十分な証拠を彼にお与えになりました。感情的に高まった後、人はしばしば失望を味わいます。エリヤはカルメル山での改革運動が失敗だったと感じ、無力感に襲われ、死を望みました。エリヤは言います。「わたしは万軍の神、主に情熱を傾けて仕えてきました。ところが、イスラエルの人々はあなたとの契約を捨て、祭壇を破壊し、預言者たちを剣にかけて殺したのです。わたし一人だけが残り、彼らはこのわたしの命をも奪おうとねらっています」(列王上19:10、14)。やがて激しい風、地震、火が起こりましたが、神はそれらの中にはおられませんでした。その後で静かにささやく神の声が聞こえました(11、12 節)。

エリヤはそのとき、神が必ずしも驚くべき方法でご自身を示されるわけではないことを知りました。外見的に目立つ人物や出来事が偉大な業を成すわけではありません。静かにささやく神の声に聞き従う者こそ真に力ある者です。奇跡は必ずしも頑迷な心を回心させるとは限らず、かえって激しい反対を引き起こすことがあります(ヨハ11:45 〜50、57)。神はしるしによって人々を驚かせることをせず、静かにささやく霊によって人々を説得されることがあります。

◆神の人、預言者エリヤも落胆しました。このことはあなたにどのような教訓を与えていますか。

*本記事は、『聖書に見る偉大な祈り』からの抜粋です。

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