罪に対する最終的な解答【ダニエル—執り成しの祈り】#45

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ダニエルの心に重くのしかかっていたのは、イスラエルの民の罪という問題でした。ガブリエルの言葉は、ダニエルが考えていた以上にすばらしい解答でした。それが彼自身の民の罪だけでなく、全世界の罪に対する解決をも含んでいたからです。

神の憐れみを伏して嘆願したダニエルに(9:18)「油注がれた君」の到来がいかに予告されましたか

同24、25

神は人類すべての罪を取り除くに十分な永遠の義を与えようとしておられました(ロマ5:18)。それは救い主イエス・キリストの来臨によってなされるのでした。キリストだけが罪をあがなうことができ、キリストだけが永遠の義をお与えになることができます。なぜなら、キリストだけが「神の義」(ロマ3:21、22)を持っておられるからです。彼を信じるすべての人にこの義が与えられます。

ダニエル9章は、罪の贖いのためにメシアがなさることを述べています。イエスはご自分の栄光と地位をお捨てになりました。父なる神との一致が失われ、人の支持も取り去られました。彼の命は「断たれ」、持てるすべてを与え尽くされました。

地上におけるイスラエルの運命を明かす前に、ガブリエルは彼自身の心にあった最高のもの——神の御子の再臨——についてダニエルに語りました。メシアのすばらしい働きと勝利、これこそ、ガブリエルが伝えたいと願ったことです。どの時代にも人が最も必要とする啓示は、罪の除去についての啓示、つまり大いなる救いが達成される方法についての知識です。……罪が最終的に根絶され、神と人との和解が達成されるという天よりの知らせほど喜ばしいものは他にありません

『プルピット・コメンタリー』13 巻287 ページ

◆イエスがお生まれになる500年も前に、このすばらしい預言が与えられたのは、ダニエルの祈りがあったからです。このことは、祈りの重要性について、また神があなたの祈りに答えて下さることについて、どんなことを教えていますか。

罪の問題に対する最終解決は救い主メシアの犠牲です。私たち一人ひとりが自らの罪の赦しを求め、イエスの贖いの血を信じて他の人々のために執り成しを祈ることは大きな特権です。

今回の研究で学んだように、執り成しの祈りは驚くべき結果をもたらします。神は全知全能ですが、このような祈りには世界と個人の生き方を変える力があります。聖書がI テモテ2:1〜6で、執り成しの祈りについてどのように教えているか読んでください。他人のために祈ることは、喜びや悲しみが自分ひとりのことでなく、だれもが特別な必要を感じていることを教えてくれます。人のために祈ることは私たちの目を内にではなく、外に向けさせてくれます。

 「執り成しの祈りは、神が他者の人生に働かれるように求める祈りです。他者のために、いやし、救い、守りを求める私たちの祈りは、遠く離れた距離、国境、あるいは鍵のかかった扉であっても妨げられることはありません。私たちは祈りによって何千キロも離れたところにいる愛する者たちを聖なる天使の守りに委ねることができます。私たちの祈りは神のおられるどこまでも届きます。

「執り成しの精神は再臨前の神の民のうちに現されます。エレン・ホワイトはこの経験について次のように記しています。『多くの人が神を賛美していた。病人は癒され、他の奇跡も行われていた。ペンテコステのあの大いなる日の前に表されたようなとりなしの精神が見られ、何百、何千人もの人々が多くの家庭を訪問して、彼らの前に神のみ言葉を開いているのが見られた』(『教会への勧告』上巻131 ページ)」。(ドロシー・ワッツ『祈りのみ国』より)  『清められた生活』(英文)46 〜52 ページ(ダニエルの祈り)、『国と指導者』下巻、39 章(バビロン王宮の4青年)、44 章(主義に固く立つ)を読んでください。

*本記事は、『聖書に見る偉大な祈り』からの抜粋です。

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