実在される神【黙示録:賛美の祈り】#61

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「ヨハネの黙示録」の鮮やかなスクリーンに、天における礼拝の様子が映し出されています。その中心に玉座に座した栄光の神が臨在し、その前に小羊イエスが立っています。多くの聖歌隊がその周りを取り囲んでいますが、内側には「四つの生き物」の四重唱が、その周りに「24人の長老」からなる合唱隊がいます。さらにその周りを天使の大聖歌隊が取り巻いています。驚喜する私たちの目前を、さらに別の集団が玉座の方へ進んできます。あらゆる国民、種族、民族、言葉の違う民からなる、数えきれないほどの大群衆です(黙7:9)。次に、「天と地と地の下と海にいるすべての被造物」が一つになって神と小羊をほめたたえている様子が大きく映し出されます。「地下の」底知れぬ穴から出てきたサタンの勢力でさえ、ついにはひれ伏して神を礼拝します(フィリ2:10、11)。

神に創造されたこれらの集団は神について何を賛美しているのでしょう。彼らの喜びに満ちた賛美は、創造主なる神が多くの理由から崇められるべきお方であることを教えています。今回はそれらの理由について、また私たちの祈りを賛美の歌とするにはどうしたらよいかについて考えましょう。

「四つの生き物」の賛美のテーマは何ですか。

黙示4:8

これらの生き物は玉座を守るケルビムです(エゼ1:5、10:1)。彼らは「聖なるかな」という言葉を3回繰り返していますが、これはヨハネが黙示録1:4、5で紹介しているように、三位一体の神を暗示しています。「かつておられ、今おられ、やがて来られる方」とは父なる神、聖霊の神、イエス・キリストでありましょう。

「聖」という言葉は、威厳、光輝、純潔、慈愛を意味します。神の聖は罪を否定し、同時に悔い改めた罪人を神に近づけます。この真理はイエスのうちに現されています。イエスは聖なる神でありながら、罪人のうちにお住みになりました。

神はまた「究極的実在」の根源です。過去、未来、天、地、万物のうちに神の証拠を見ることができます。万物は神によって造られ、神によって支えられています(コロ1:17、黙22:13)。この宇宙の幸福は神のご品性にかかっています。神が善なるお方であることは何と幸運でしょう。サタンが言うように、神が専制的な暴君であり、その律法が不当・不正なものであったなら、私たちは何と哀れむべき存在でしょうか。

初期キリスト教文書によれば、ヨハネは皇帝ドミティアヌスの時に黙示録を書きました。彼の統治のもと、皇帝礼拝の強要がクリスチャン信仰の最大の問題でした。多くのクリスチャンが皇帝礼拝を拒絶したため厳しい迫害に遭遇しました。ヨハネが七つの教会の最初に手紙を書き送ったアジア州では特にそうでした(黙示2、3章)。使徒たちから信仰を教えられたこれら2世代目のクリスチャンは、自分たちの礼拝する神が全能者なる神、主であるというヨハネの約束を聞いて大いに喜んだことでしょう(『SDA 聖書注解』7巻720 〜723 ページ参照)。

◆四つの生き物は昼も夜も絶え間なく賛美しています。このことは私たちの神への礼拝において何を教えているでしょうか。賛美の心、姿勢を持つことはあなたにどんな霊的祝福をもたらしますか。

*本記事は、『聖書に見る偉大な祈り』からの抜粋です。

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