モーセ【勝利と敗北】#22 

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大争闘におけるモーセの役割は、奴隷となってほとんどその独自性を失っていた民族を一つの国民として鍛え上げることでした。この国民を通して、神は救いのメッセージを世に伝えられるのでした。また、この国民の中からメシアが出現するのでした。

しかし、サタンはイスラエルをファラオの支配下に置くことによって、善と悪の戦いに決定的な勝利を収めようとしていました(出エ1、5章)。それが失敗すると、彼はイスラエルの不平の精神とその結果としての40年に及ぶ荒れ野の放浪によって勝利を収めようとします(民数10:11 ~ 14:45)。

モーセは自分に割り当てられた役割を見事に果たしました。それはどのようなものだったのでしょうか。

ヘブ11:23 ~ 29

モーセの選択は彼を将来の戦いに備えさせるものでした。人生の早い時期から物事を客観的に判断することによって、「キリストのゆえに受けるあざけり」をエジプトの財宝にまさる富と考えました(ヘブ11:26)。惜しくも彼は一つの罪のためにカナンに入ることができませんでした(民数20:7~1、24)。しかし、彼は復活させられ、神のみもとに上げられました(マタ17:1 ~13、ユダ9)。

「キリストの犠牲によって実証されるまで、モーセをあつかわれた神の方法ほどに、著しく神の正義と愛をあらわしたものはほかになかった。神は、忘れてならない教訓、すなわち、神は厳密な従順をお求めになるということ……を教えるために、モーセをカナンから締め出された。神は、イスラエルの嗣業にあずからせてほしいというモーセの祈りを、受け入れることがおできにならなかった。しかし彼は、ご自分のしもべを忘れたり、捨てたりなさらなかった。天の神は、モーセが耐えてきた苦悩を理解し、争闘と試練の長い年月を忠実に仕えてきた一つ一つの行為をご存じであった。神は、ピスガの頂上で、地上のカナンとは比較にならないほど輝かしい嗣業にモーセをお召しになったのであった」(『人類のあけぼの』下巻97 ページ)。

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*本記事は、聖書研究ガイド2002年第1期『キリストとサタンの大争闘』からの抜粋です。

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