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黙示録12章に描かれた神の民に対するサタンの怒りは、すでにはっきりした形で現れていました。エルサレムとその周辺地域における教会の急速な成長に驚いたサタンは、あらゆる手を尽くして教会の成長を阻止しようとします。早い段階で阻止できれば、その後の働きがずっと楽になるからです。
しかし、サタンの試みの一つは裏目に出ました。ステファノの殉教は、教会を滅ぼすどころか、教会の歴史を大きく変えることになったからです。ステファノの説教(使徒7章)を読むと、(1)古いものが新しいものに移行したこと、(2)十字架につけられたイエスがメシアに関する預言を実現したキリストに移行したこと、(3)地上の神殿が、復活したイエスが神の右に座しておられる天の神殿に移行したことがはっきりとわかります。ステファノの説教と死は初代教会の働きを大きく前進させるものとなりました。
「ステパノの殉教を目撃した人たちはみな深い感動をおぼえた。彼の顔に押された神の印の記憶と、聞いた人々の心を動かした彼の言葉は、目撃者の心にいつまでも残って、彼が宣べ伝えていた真理のあかしとなった。彼の死は教会にとって苦しい試練であったが、サウロが導かれたのはこのおかげであった。サウロは殉教者ステパノの信仰と忠誠、その顔にやどった栄光をどうしても記憶から消すことができなかった」(『患難から栄光へ』上巻104ページ)。
◆ サタンは今日も、当時と同じくらいの熱意をもって、私たちが福音を伝えるのを妨害しようとしています。初代教会に対して用いたのと同じどんな策略を、サタンは今日も用いますか。
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*本記事は、聖書研究ガイド2002年第1期『キリストとサタンの大争闘』からの抜粋です。