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聖書の元々の言葉における「教会」の意味
一般的には、「教会」とは十字架の付いた建物のことをイメージする方が多くいらっしゃるのではないかと思います。しかし、聖書において「教会」と訳されている言葉は、ギリシャ語の「エクレシア」で、「召し出す」という意味を持っています。
つまり、教会とは、単なる建物を指すだけでなく、本質的には神からの呼びかけや招きに応えた人々の集まりのことを指しているのです。
旧約聖書の時代には「教会」と呼ばれる建物は存在しませんでしたが、創世記の初期の時代にはノアやアブラハムなど、家族単位で神を礼拝する人々がいました。
彼らは「教会」という建物を建てたわけではありませんが、このような視点で考えると、教会を築き上げていたということができます。
教会の役割や目的
教会の役割や目的は多岐に渡りますが、特に主要な3つの事柄を紹介いたします。
1. 神を礼拝すること
教会の最も重要な目的は、神を礼拝することです。聖書にはこのような言葉があります。
主よ、わたしたちの神よ、あなたこそ、栄光と誉れと力とを受けるにふさわしい方。あなたは万物を造られ、御心によって万物は存在し、また創造されたからです。(ヨハネの黙示録4章11節)
聖書は、神こそが礼拝を受けるに相応しい唯一の存在であると記しています。教会において神を礼拝することによって、自己中心な生き方ではなく、神中心の生き方の大切さを思い起こします。
私たちセブンスデー・アドベンチスト教会は、毎週土曜日に礼拝を行っています。ぜひ、お気軽にお近くの教会にいらっしゃってください。
全国のセブンスデー・アドベンチスト教会の所在地
2. 互いに励まし合うこと
聖書には、このような言葉があります。
わたしたちが見、また聞いたことを、あなたがたにも伝えるのは、あなたがたもわたしたちとの交わりを持つようになるためです。わたしたちの交わりは、御父と御子イエス・キリストとの交わりです。(ヨハネの手紙Ⅰ 1章3節)
神の招きに応え、神に従って歩んでいく決心をした後にも、世俗的な誘惑にさらされることや、苦しい出来事などによって信仰を失いかけてしまうことが起こり得ます。
そのため、神を信じる者同士が互いに励まし合うために、教会という共同体の存在が大きな助けとなるのです。
3. 聖書に記されている良き知らせを伝えること
聖書には、このように記されています。
しかし、あなたがたは、選ばれた民、王の系統を引く祭司、聖なる国民、神のものとなった民です。それは、あなたがたを暗闇の中から驚くべき光の中へと招き入れてくださった方の力ある業を、あなたがたが広く伝えるためなのです。(ペトロの手紙Ⅰ 2章9節)
旧約聖書の時代から、イスラエルの民は神様から特別に召し出され、全世界の人々に、神の人々を救う計画を語る使命が与えられていました。
現在においては、教会がその使命を担い、イエス・キリストが旧約聖書の預言どおり私たちのために十字架にかかったこと、そして間もなくイエス・キリストがふたたび来られることを伝えています。
参考文献
『アドベンチストの信仰』(セブンスデー・アドベンチスト教団)
『組織神学』(聖書図書刊行会)
『ウェストミンスター大教理問答書』(日本基督改革派教会大会出版委員会)